株やFX取引で重要なのが損切り(ストップロス)の設定

しかし実際にポジションがマイナスになると…

「少し待てば元に戻るかも…」

「損失を確定するのは嫌だ…」

などと、ズルズル引き延ばしていませんか?

この記事では、損切りしなかったAさんの例をご紹介します。加えて損切りしなかった場合に起こりうることと損切ラインの決め方について解説するので、参考にしてください。

損切り(ストップロス)注文を設定しなかったAさんの実例

パソコン画面でFXの損失を知りショックを受ける男性

ここで紹介するのは、FXスクール体験セミナー受講者Aさんの実例です。

  1. 上昇すると思って買いを入れるが下落
  2. 損切が嫌で放置していたら3カ月後にプラスになる
  3. 次も同じパターンでエントリー
  4. 購入後すぐに下落しポジションがマイナス
  5. 前回と同じく損を放置していたら大損害

Aさんの失敗について順を追って紹介します。

1.上昇すると思って買いを入れるが下落

Aさんは、移動平均線が3本とも上向きだったためドル円の買い注文を入れます。

ここでAさんは、損切注文を入れ忘れます

FXチャート1

上昇すると思いきや、購入後すぐに下落してしまいます。

しかしAさんは損を確定するのが嫌で放置

2.損切が嫌で放置していたら3カ月後にプラスになる

利益が出たFXチャート2

すると3か月後にプラスに転じ、最終的に利益を出せました。

Aさんはこう考えます。

どうせ戻るのであれば、損切注文を入れる必要はないのでは?」

そこで次の注文からは、あえて損切注文を外すようにしました。

3.次も同じパターンでエントリー

FXチャート3

次にAさんは、同じように移動平均線が3本とも上向きであったために買いでエントリーします。

前回は損切注文を入れなかったおかげで最終的にプラスになったので、今回はあえて損切注文を入れませんでした。

4.購入後すぐに下落しポジションがマイナス

下落トレンドの心配があるFXチャート4

しかし前回と同様に、購入後すぐに下落。

上昇トレンドが終わりそうな雰囲気でしたが、前回の経験から「また上昇するだろう」と考え、マイナスのまま放置します。

5.前回と同じく放置していたら大損害

大きく下落し、大損を出すことになったFXチャート5

残念ながら前回とは違い、再びプラスに転じることなく、下落相場に突入してしまいます。

前回はうまくいったから今回も大丈夫と高をくくっていたら、取り返せないくらいの大損となってしまいました。

Aさんの失敗を踏まえて、損切の重要性と上手に損切りするためのポイントについて、次で詳しく解説します。

損切り(ストップロス)とは?

FXトレードのイメージ

損切りの設定はストップロスとも呼ばれ、ほかの投資に比べ重要度が高いといわれています。

その理由を4つ解説します。

  • 損失確定する
  • 損切せずに放置するとどうなるか
  • 利益確定よりも難しい
  • ルールを決めておく

それぞれ見ていきましょう。

損失確定する

損切りは、決済によって損失を確定することです。

損切りの設定をしておけば、相場が予想と反対方向に動いた場合でも、損失を最小限に抑えられます。

損切りをする方法としては、自分で決済ボタンを押す方法と、逆指値もしくはOCO注文を入れておくと方法のふたつがあります。

似たような仕組みにロスカットがありますが、これは証拠金以上の損失を発生させないためにFX会社が強制的に決済させる仕組みです。

画像引用:みんなのFX

損切せずに放置するとどうなるか

先ほどのAさんの例で分かるように、損失が拡大していけば、証拠金以上の損失に達成した時点でFX会社により強制決済されます。

強制ロスカットのラインは、各FX会社が定めている証拠金維持率によって違いますが、一般的には50~100%とされています。

証拠金維持率とは、純資産に対する必要証拠金の割合です。計算方法は次のとおりです。

証拠金維持率=純資産÷必要証拠金×100

数値が高いほど良いとされ、100%以下になるとロスカットの危険性が高まります。必要証拠金は「現在の為替レート×取引数量÷レバレッジ」で出せます。

※純資産とは、FX口座に預けている金額に損益を加えた金額のこと

利益確定よりも難しい

一般的に利益確定よりも損切りのほうが難しいとされています。損切りは精神的苦痛がともない、その事実を認めたくないといった感情に左右されるからです。

一方、利益確定は満足感や充足感を得られるため、比較的容易におこなえます。

ルールを決めておく

精神的苦痛をともない感情に左右される損切りを自分でコントロールするのは困難です。

そこで、確実に損切りをおこなうためにはルールを決める必要があります。

例えば一例として次のようなルールをご紹介しておきます。

  • エントリーしたらロスカット注文を入れておく
  • ロスカットの金額や幅を決めておく
  • 必ず損切り注文を入れることを課しておく

シンプルなルールですが、重要なことなので心に留めておきましょう。

FXに損切りが重要な理由

FXトレードのイメージ2

「損切りが重要なのはなんとなくわかったけれど、何度も損切りされると資金がマイナスになるかも」と心配ですよね。

「損切り貧乏」などといった言葉もありますが、それでも損切りが重要な理由について解説します。

  • 転換点だった場合に取り戻せない
  • 取引機会を逃してしまう(機会損失)
  • 損失を最小限に抑えられる

順にみていきましょう。

転換点だった場合に取り戻せない

Aさんの1回目のトレードのように、下落が一時的で元値に戻った場合はよいのですが、相場の転換点だったとしたら大変です。

損失を永遠にリカバリーできず、FX会社による強制ロスカットで大損する結果になりかねません。

トレンド途中の一時的なものなのか、相場の転換点なのかは、誰にも予想できないため、損切り(ロスカット)設定は保険のようなものといえます。

取引機会を逃してしまう(機会損失)

いつまでも損切りせずに放置していると、そのポジション分の資金を有効活用できません。絶好のエントリータイミングを資金が足りないために逃してしまうことも。

エントリーできたとしても、資金が無駄に拘束されていると少額しか投資できないなど機会損失につながります。チャンスを逃さないためにも、適切な損切は重要です。

損失を最小限に抑えられる

適切な損切は、大きく損失が出る前に決済するため、損失を最小限に抑えられます

損切りが続くと資金が減っていくばかりに思えて、精神的苦痛を感じるかもしれません。しかし損切りは資金管理の一環です。

利益を出せなかった原因を分析することで、次のトレードを成功させるためのヒントを探しましょう。

損切を上手に行うポイント

ストップロスを行うポイント

損切りが重要だとわかっていても、なかなかできないのも事実。そこで損切りを上手に行うポイントを紹介します。

  • 利益よりも損失を抑えることを意識する
  • 勝率100%はないと考える
  • 損切ルールを決めておく
  • 決めたルールは感情を抜きにして守る
  • 初心者は大きなポジションを持たない
  • ナンピンはしない

順にみていきましょう。

利益よりも損失を抑えることを意識する

小さな利益を積み上げた後、一度の取引で大きな損失を出すことを「コツコツドカン」と表現することがあります。

この現象は、損切りができないことが原因となる場合が多く、損失を確定したくないという感情によって起こります。

「コツコツドカン」を避けるためには、利益を積み重ねるよりも、いかに損失を抑えるか

そのためのコツとして、これから紹介するポイントを参考にしてください。

勝率100%はないと考える

利益を上げているFXトレーダーが、損していないかといえば逆です。細かく損切りしながら、利益を出すときに大きく稼ぐことで利益を伸しています。

一般的にFXで利益を出しているトレーダーは勝率6割といわれています。これは10回取引したら4回は損切りしている計算です。100回の取引であれば40回の損切り。ロスカットで損失を最小限に抑えつつ、トレンドに乗れた時には大きく利益をつかむことで勝率を上げています。

FXで稼いでいる人の割合については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。

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損切りルールを決めておく

きちんと損切りするためにはルール決めが重要です。

当スクールでは、次のような損切りルールを徹底するよう指導しています。

  1. 成り行きでエントリー
  2. すぐにOCO決済を設定
  3. 決済されるまではチャートを見ない

OCO決済では、利益確定60ips・損失確定30pipsと一律で設定します。この数値は、講師が長年の経験でつかんだものです。

ただし、エントリーポイントとの関連もあるので、詳しく知りたい方のために無料体験セミナーにてお伝えしています

決めたルールは感情を抜きにして守る

損切りは精神的苦痛をともないます。ですが毎回損切りするかどうか悩むのは精神力の無駄遣い。感情を抜きにして、損切りルールを徹底しましょう。

もし連続で損失が続いた場合は、その月はトレードしないなど、損失が必要以上にかさまないルール作りも重要です。

初心者は大きなポジションを持たない

自分の勝ちルールが確立していない初心者のうちは、大きなポジションを持たないようにしましょう。1万通貨と10万通貨では利益も損失も十倍違います。

初心者のうちは、持つポジションを少なめにして、勝てるパターンを見つけることに専念しましょう。

ナンピンはしない

ナンピンとは、購入平均単価を下げよう(上げよう)と追加で同じ通貨を購入する手法です。購入平均単価が下がれば(上がれば)、価格が元に戻るだけで利益が出ます。

しかし価格が元に戻らなければ、持っている通貨数が増えている分、損失も拡大します。価格が元に戻ると期待して損切りしないよりも、ナンピンのほうが損失拡大の可能性があるので、よほど自信があるプロ以外はおすすめしません。

EDGEコミュニケーションでの損切ルールとは

少人数でテーブルを囲み学んでいるところ

上記で簡単に紹介しましたが、当スクールで指導している損切ルールについて解説します。

  • エントリーポイントにこだわる
  • 成り行きでエントリーした後はOCOで損切ラインを設定する
  • 資金管理を徹底する

順にみていきましょう。

エントリーポイントにこだわる

損切りによる損失を避けるために重要なのはエントリーポイントです。

当スクールでは次のように指導しています。

  • 移動平均線が3本とも同じ方向を向き、トレンドが明らかに出ている
  • 4時間足と短期移動平均線との乖離が30pips以内
  • MACDの位置と方向がエントリー条件を満たしている

シンプルなルールですが、この通りにエントリーできる場面は思ったよりも多くありません

ルールに従ってエントリーすれば、損切りの確率よりも利益が出る確率のほうが上回るはずです。

成り行きでエントリーした後はOCOで損切ラインを設定する

成り行きでエントリーしたら、すぐOCO決済機能を使って指値注文を入れます。OCO決済とは、2つの注文を同時に出して、片方の注文が約定するともう一方の注文がキャンセルされる注文方法です。

利確と損切りを同時に設定でき、リスクコントロールがしやすくなります。ほかにも設定した価格を割った場合に決済される逆指値注文を利用してもいいでしょう。

資金管理を徹底する

損切りを設定しておけば、何度でも損切りしてもいいというわけではありません。一カ月に許容される損失金額や回数を決めておき、到達してしまったらその月のトレードは休むなどルール決めしておきましょう。

エントリーできない間は、学習やデモトレードで練習するなどスキルアップの時間に充てるのがおすすめです。

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初心者さんのFX勉強法については、こちらの記事で解説しています。

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