22期コース参加(10月から)の受講生の方から、
以下のようなご質問がありました.
この方は、今開講前の「オリエンテーション」で
デモトレードをして準備している段階です。
質問としては、
ドル円を買ったが、価格が買った価格にまで
戻ってきた。リスクを避けるため、一度、±0で
決済し、そのあと、また上昇したときに、再度
買うのはありか?
というものです。
まず、結論ですが、この状況での決済は
「NG」です。
理由は、
上がるか下がるかわからないから、
です。
陰線が出てきたので、上昇の勢いは
弱まっている感じは確かにあります。
ですが、一方、別な見方もできて、
それは、ダウ理論では
まだ安値は切り上がっている
ということ。
なので、高値更新→上昇トレンド
再開という可能性も充分に
あります。
それで結果としてどうなったかという
と。。
価格は一気に上昇しました。
もし、この時に「先の陰線がでてきて
やばい」状況で±0で決済していたと
しても、
次の波には乗れていなかったでしょう。
なので、
「あの時決済していなければ。。」
と、だれもが一度は経験する
パターンに陥るわけです。笑
以上、なにがいいたいかというと、
相場の価格の動きは、自分の「見たい」ように
いかようにも見れてしまう
ということです。
要するに、我々は、
自分が、
・リスクを避けたいと思えば、それをサポートする
材料(下がるであろうという理屈)を探し出し、
一方で、
・リスクをとろうと思えば、それをサポ―トする材料
(下げ止まったという理屈)
を探すということです。
そしてやっかいなのは、
この「探す作業」は「無意識」で、別な言葉を使えば、
・脳が「自動」で行っている
ということ、です。
脳科学によると、人の行動は、まずは、右脳による
「情緒(感情/気分)で決まります。
この例でいくと、「損するのが嫌だ」という感情
ですね。
で、次に、左脳は、その「情緒」にみあった、
・ストーリ(理屈)
を「作り」にいきます。
この場合でいくと、
ローソク足は陰線が出ており、上昇の勢いは
弱まっている。。

ですね。
こういう例、僕たちの「買い物」をするときを
思い浮かべればわかりやすい,と思います。
なにか「高価な買い物」って「欲しい気持ち」が
先にたつと、あれやこれや「理屈」を考えませんか?(笑)
その話と、このトレードの話、全く同じです。
なので、
スクールでは「途中決済」を基本、禁止にしています。
理由は、
このような「脳の勝手な判断」を防ぐため、です。
ですので、
一度、ポジションをもった後は、基本、ほっとき、
・利益が出れば、そのENTRYは正しく
・費用になれば、そのENTRYの「なにか」がまちがっていた
と考え、次の行動(ポジション取りを改善していきます。
「一度、±0で決済し、次のチャンスが来れば
狙いにいく」
というのは一見「合理的」に見えます。
ですが、その「合理性」は実は、
脳が都合よく解釈している場合が多い。
なので、効果のあるルールがあれば、
それを実直に守るほうが、
「脳の無意識な解釈」を避ける分
利益は出やすいということになります。
PS:
「左脳による作話」は、一般向けの
脳科学の書物に紹介されている
ので、ご存じの方もいると
思います。
ですが、そのような本ではさらっと
紹介しているだけなので、より
本格的に理解したい方には、以下
の本がお勧めです。
マイケル・S・ガザ二カ
「私はどこにあるのか?」
↓
https://amzn.to/35YMsef
ですが、この本、ある程度この
辺の知識がないと少々
読みこなすのに骨がおれます。(-_-;)
ご参考まで。